大判例

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仙台高等裁判所 昭和28年(う)799号 判決

清酒醪は清酒製造の過程における生成物であるから、無免許清酒製造の罪のうちにはその原料たる清酒醪の無免許製造の罪は当然包含せられ、無免許清酒製造のほかに無免許清酒醪製造の罪を構成するものでないことは所論のとおりである。〔中略〕所論判示第一の(一)の清酒醪約一石八斗の密造とその清酒醪を原料とした清酒約七斗五升六合の密造とが所論のように別罪を構成するとの趣旨ではなく、前者は後者に包含せられて後者の罪のみを構成するが、これと原判示第一の(二)乃至(八)の各清酒密造未遂の罪は、清酒密造の目的で包括的意思の下に一定の場所で殆んど連続した日時に次々に原料の仕込をする一方醪となつたものから順次清酒を製造する積りで、最初の醪を清酒に製造した場合であるから、これらの一群の行為を一括して旧酒税法第六十条第一項に該当する一罪となるとの趣旨であると解するのが相当である。そして、被告人が包括的意思の下に一群の行為をなしたことは被告人の当公廷における供述に徴しても明かであるから、原判決の右事実認定に過誤はない。

〔後略〕

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